受験のため仮引退中でしたが、合格したので復帰しました。小説をはじめとしメイプル記事も更新されます。


by jwpwm424

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うぎゃー

 なんと過去のメイポ記事を見てみると、2月で更新がとまっているということに気づいたポン酢です。ということで、簡単にSSを放出。

まず、くるっぺくん(クルッペ)の送ってくれたエイプリルフール装備について。実際つけた時にはPCの前で狂喜してました。そこ、キモイとか言わない

 まあとりあえずその時のSSをまとめて放出。
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 この時はかなり嬉しかったです。そしてお決まりの
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はい、やはりきましたね。もう一度このイベントがあることを祈ります・・・

 そして、レベルアップのSSをまとめて放出。
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姫にて113

※114はなぜかSSが消えています・・・

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空くんの狩りにHB係として参加し経験値を吸って115。

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 116!

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ギルドの人に武器庫にいれてもらい117!

 そして最近。イカよりハゼのほうがうまいと気づいたので、参さんを誘ったり銀鷹さんと狩ったりソロで狩ったりとハゼを狩っていました。

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 また、黒劉さん(黒劉桜さん)の固定ビシャスPTにいれてもらったりもしました。

 そして一昨日・・・ついに

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 レベルアップ!118レベルになり、後2で120までレベルをあげました。

 最近は、リアル関係・その他にもかいているように、メイポにはほとんどINできません。しかし、もうハンゲに浮気したりせず、残された時間、がんばりたいと思います。

ここ何ヶ月かのコメント返信とメッセージ
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by jwpwm424 | 2007-07-30 20:21

第13回 決戦!楓城!

 あまり長引くのもあれなので、2話で終わらせることになった楓城の話の後半です。ではスタート。



 バハムートは、城下町までとび、もう一度城壁の中まではいった。そして、はるか向こうの、城壁の近くに、誰かが座っていることに気づいた。

「誰かいるのか・・・こんな危険な所に。」

バハムートはそう言いつつ、ゆっくりとそこへ近づいていった。

 ある程度近づくと、その人影は薄い桃色の着物を着た女性だとわかった。長い黒髪が肩にかかっていた。バハムートがさらに近づくと、

「何者だ!」

高い声で、その女性が言った。武器らしいものは持っていなかったが、その視線は厳しかった。

「あ・・・怪しいものじゃない。俺はご主人・・・じゃない、冒険者に召喚された者だ。」

バハムートはそう言いながら、羽をたたんで地面に降りた。

「冒険者?この城にいるのか。」

まだ警戒を解いていない女性が言った。

「いや、今はいないな。とにかく、俺の話を聞いてくれ。」

バハムートがそう言ったが、女性は警戒を解いた様子を見せず、その冒険者を呼んできなさいと言った。

「しょうがないな・・・なんで俺じゃ信じられないんだよ・・・」

ぶつぶついいながら、バハムートは城をあとにした。

 ミストは団子を食べ終わり、ベンチの上で寝ていた。彼の肩を、バハムートが叩いた。

「まったくいいご身分で。俺がどんなに苦労してるのか知らないのにこんな所でねやがって・・・」

ミストはとりあえず生意気な口を聞くバハムートを睨みつつ、ベンチに座った。

「あの城の中にいた人が、ご主人さんをつれてこいってさ。一緒に来てくれ。」

一方的にバハムートはそう言い、ミストを立たせた。ミストはバハムートの上に乗り、楓城へと再び向かった。

 女性は、前と同じ場所にいた。バハムートは近づいて、ミストを彼女の前に降ろした。

「あなたが、この獣を召喚した方ですか?」

バハムートの方を見ながら、女性が言った。

「誰が獣だよ・・・」

バハムートがぼそりと言ったのをミストが制し、

「そうだ。なぜ俺を呼んだ?」

そう言った。女性はゆっくりと彼の目を見て、

「この城の使いでも、城下の者でもなさそうですね。城内へ入ったのですか?」

ミストに尋ねた。彼は頷いて、途中で引き返してきたと言った。

「やはりそうですか。この城には奇妙な術がかけられており、侵入者を追い返すための仕掛けもあるのです。」

女性がそう言うと、バハムートが、それは俺が先に見つけたと言おうとしたがミストが叩いて黙らせた。

「どうか、この城と、城下の平和のために戦ってくれませんか?お礼はします。」

女性が座ったまま、少し頭を下げた。ミストはやってみると言った。

「では、自己紹介をしましょう。私の名は杏。この城の主の娘です。」

立ち上がって、その女性、杏姫は自己紹介をした。ミストは、自分はドラゴミストという者だと言った。

「この城は、かつてはとても平和だったのですが、ある日を境に、今のような、人々に恐れられる城にかわってしまったのです。」

緊張して話すその様子は、事態の深刻さをあらわしていた。

「この城の頂上・・・天守閣には、この城の城主である私の父がいました。しかし、ある日、私の父に化けた偽者が、この城を乗っ取ったのです。」

その言葉に、ミストは聞いた。

「その偽者ってのは、一体何者なんだ?」

杏姫が答える。

「巨大な『あやかし』です。どこからやってきたのかはわかりませんが、私の父に化け、城に術をかけて侵入されないようにしているようです。」

さらに彼女は続ける。

「そのあやかしから家臣を守るために、私の父はいずこかへ行ったまま、行方がわからないのです。お願いします、そのあやかしを倒してください。」

ミストはその言葉に頷いた後、

「じゃあどうやって行けばいい?あの迷路のようになった場所は地図でもなければ無理だ。」

そう聞いた。杏姫は少し悩んだ後、

「おそらくあやかしは、今いる城主の正体を唯一知っている私を探し出し、他言できぬよう捕まえるでしょう。なので、私に変装すればいいのです。そしてわざと捕まり、天守閣まで行ったところで攻撃を開始してください。」

そう言った。その案はこれ以上なく効果的なものだが、ミストはあまり乗り気ではなかった。

「また変装かよ・・・」

彼がそう呟いている間に、杏姫が彼女の物と同じような着物をさしだした。

「これを、神社の神主の元へ持っていってください。私から頼まれたと言えば、手伝ってくれるでしょう。」

とりあえずミストはその着物をうけとって、バハムートに乗って城門のほうへと向かった。

 神社へと向かう途中、

「ところでご主人さんよ、昔変装をしたことがあるのか?」

バハムートが突然聞いた。ミストはどこか嫌そうな顔をしながら、

「まあな・・・もう二度とこんなことはしまいと思ったのに、またやるとなるとな・・・」

そう言った。バハムートがからかうように、

「そんなこと言って、実は嬉しいんだろ?俺にはわかるさ。」

言った瞬間、ミストがバハムートの頭を一瞬で取り出したドラゴンヘッドで叩いた。

「くだらねえこと言ってないでさっさと行け!」

そう彼が怒鳴ると、バハムートは急に静かになった。しばらくして、神社についた。

 神社の社の前で、神主を呼ぶと木野子のこが出て来た。

「おお・・・お主は確か、少し前に来た冒険者だな。」

彼女はしっかりとミストのことを覚えていた。

「杏って人から、変装するように頼まれたから手伝ってくれ。」

かなり嫌そうな表情で、着物を手渡した。木野子のこは少し笑いながら、

「また変装か。お主も実は嬉しいんだろう?」

そう言った。彼は思わずシャイニングレイを撃ちそうになったが、やめた。

 やきそば屋のジンジャーを呼び、作業が始まった。まず前着た物よりかなり裾の長い着物をミストは着た。戦闘には向いてないなと呟いた。木野子のこが作った染めるための黒い水で、炎の色の髪を染めた。、ミストはかなり不機嫌そうだった。さらに金色の髪留め用のピンをつけたりもした。1時間ほどして、

「っと・・・こんなもんね。ちょっと鏡をみてみてよ。」

満足そうな表情でジンジャーが言った。そして、小さな手鏡を手渡した。

「前よりかなりひどいな。」

ミストが呟いた。

 楓城に戻り、「この姿を見られるのは嫌だから」という理由で杏姫にあわずに城内へミストとバハムートは入った。

「ご主人さん、その固い表情はなんとかしたほうがいいと思うぜ。」

睨むような目つきをバハムートに注意された。

「もうお前はいい。戻ってろ。」

短く言って、ミストは懐からマギコダールを取り出して魔力を放った。何か言う暇もなく、バハムートが消えた。しばらくして、

「来たな。」

わずかな物音に反応しミストは短く言って、マギコダールをしまってなるべく自然な感じにふるまった。しばらくして、赤い髪の忍者が廊下のいたるところから出てきた。ミストのまわりを取り囲んで、吹き矢で足や腕に毒矢をうちこんだ。

「うっ・・・!」

思わずミストがうずくまった瞬間、忍者達が彼を抱え上げ、壁の穴へと入っていった。体を麻痺させるような痛みが、ミストの気を失わせた。

 乱暴にどこかに落とされて、ミストは目を覚ました。

「おお、ご苦労だったな。下がれ。」

やや低い声がどこかから聞こえて、そのほうへ振り向くと、紫の男用の着物を着て、頭に黒い烏帽子をのせた中年の男がいた。

「さて・・・私の秘密を知っているお前を、どう処分してやろうか。」

下品にその男が笑った。その瞬間、ミストは神速の速さでマギコダールを抜き、地面を蹴ってアッパーカットをくらわせた。

「そうはいかないな。」

得意気にミストは笑って、あたりを見た。部屋の端の方に、口に白い布をまかれ、拘束された珠蟲姫がいた。

「姫さん!やっぱりここに捕まってたのか。」

すぐにかけよって、布をほどいた。その間に男は部屋の端の方へいき、

「曲者じゃ!成敗しろっ!」

大声で叫んだ。部屋の色んな所から忍者がでてきた。珠蟲姫の拘束を解いたミストは、すぐにマギコダールをとりだして聖なる紋章を描いた。バハムートがすぐに出現した。

「任せたぞ。」

ミストが言うとバハムートは頷き、口から聖なる光を放った。忍者達が次々に、身代わりを残して撤退していった。

「あ・・・ありがとう・・・私の武器は、取られちゃったから、何もできないけど・・・」

すまなさそうな表情で珠蟲姫が言った。ミストはそんな彼女の顔をしっかり見て、

「大丈夫だ。俺一人でなんとかする。」

そう言った。歯ぎしりをする、偽者の城主の方へミストは向いた。

「はあっ!」

光の女神を呼び出し、シャイニングレイを放った。避けることもできず、城主は壁にたたきつけられた。

「おまけだ!」

ミストの声でバハムートが言って、聖なる力をぶつけた。

「ぐおっ・・・おのれぇ・・・!」

息をきらしながら、男が立ち上がった。その瞬間、珠蟲姫がミストの後ろから走って、男の顔を撤退した忍者の置いていった巨大な剣で殴った。

「私だって、戦えるんだから!」

もう見ているだけは嫌だという感じの表情で、珠蟲姫が言った。倒れた男から、紫の煙があふれだした。

「何だっ!」

ミストは反射的に珠蟲姫の前に立って、杖を向けた。煙がなくなると、そこには正体を現した偽者の城主がいた。

 偽者の城主の倒れた場所にいたのは、紫色の肌を持ち、頭に変身の名残と思われる黒い烏帽子を被った巨大なカエルだった。ミストよりはるかに高い位置に、頭があった。

「こいつが化け物の正体か。」

ミストはそう言って、シャイニングレイを放った。大ガマガエルは少し仰け反った後、舌をのばし、ミストを舌でからみとった。

「うわっ!やめろっ!」

物凄く嫌な感覚でミストは混乱していた。と、その時、部屋の奥にあったアールンを取った珠蟲姫が桃色の矢をカエルの眉間に放った。

「げごぉ!」

もはや変身前の声はまったく残っていない、大ガマガエルがそう叫びながら大きく仰け反った。その隙にミストは舌の束縛から抜け出し、彼女の前に立った。

「やりやがったな・・・」

べとべととする粘液を必死に手を振って払いながら、ミストが言った。精神を集中させ、杖を空へと向けた。

「見ろ!俺の聖なる力を!」

ミストがそう言った瞬間、物凄い量の魔力が空へと放たれた。彼の後ろに、シャイニングレイのものとは違う、金色の女神の幻影が出た。そして、天守閣の天井を傷一つなく突き抜け、金色の光が大ガマガエルに降り注いだ。

 究極の聖なる力を放つ魔法、ジェネシスの光を受けた大ガマガエルは、必死に体を支えていた前足の力をなくし、地面を揺らして倒れた。ジェネシスの邪悪な者を消し去る力で、あたりを舞うマナの力と共に大ガマガエルは消え去った。

「ふう・・・ようやく終わったな。」

ミストはやや疲れた様子でそう言い、長い裾の着物を脱いだ。金色のペンダントが、カチンと音をたてて少し揺れた。

「ごめん・・・何にも役に立てなくて・・・」

うつむいたまま、珠蟲姫が言った。

「姫さんが無事でよかったよ。・・・じゃあ、戻ろうぜ。」

マギコダールをしまって、ミストが言った。大ガマガエルの重さで大きく陥没している床から、大量のお金の入った小さな財布を拾い上げ、城の外へと戻った。

 「まあ・・・本当にあのあやかしを退治してくれたのですね・・・なんとお礼を申し上げたらいいか・・・」

杏姫が、大ガマガエルの持っていた財布を見ながら言った。

「では、これはお礼です。この地に伝わる、魔術の力を増幅させるものです。」

その財布をしまって、杏姫は長い、銀色の杖を取り出した。先になぎなたのような刃があり、その下には円形の穴が一つあった。

「ありがとう。それと、この城にまた遊びにきていいか?なかなかおもしろそうだからな。」

どこかしら楽しそうな口調でミストが言った。

「ええ、もちろんいいですよ。私は父が戻るまで、天守閣にいておきます。あなた達のことは、正気に戻った忍者達に伝えておきましょう。」

微笑みながら、杏姫が言った。

「まあ・・・俺が活躍したおかげで解決したんだけどな。」

バハムートが、ミストの後ろから言った。

「・・・まあな。でも、姫さんが誘拐されたのはお前のせいだぞ。」

睨むような目つきで、バハムートをみながらミストが言った。その後、杏姫に別れを告げ、珠蟲姫をバハムートの上に乗せて城を出た。

 「ところで・・・あんたは確か、珠蟲姫さんだったな。」

ミストとの距離がある程度はなれたところで、バハムートが突然言った。珠蟲姫はええそうよと彼(?)の背中の上から返事をした。

「あんたを助けるために、ご主人さん、必死だったぜ。一番気に入ってた髪の色もかえて、忍者にも抵抗しないでわざとつれさられたりしたんだからな。」

口元だけ笑いながら、バハムートが言った。

「そうなんだ・・・まあ私も怖かったけどね。あんな所につれていかれて、杏姫って人じゃないってわかったらすぐに拘束されたんだし。」

少しだけ、つれさられた時のことを思い出しながら言った。

「まったく・・・いい仲じゃねえか。あのホーンテイルを倒したっていうのも、わかる気がするな。」

ちょっとだけ、前の方を歩くミストの方を見ながらバハムートが言った。

「バハムートちゃんには、何か記憶はあるの?」

ふと思ったことを珠蟲姫は聞いた。

「俺はご主人さんから召喚された魔法生命体だから、俺自身の記憶はない。・・・まあ、説明するとなると、魔法の知識がいるな。」

とても魔法で作られた者とは思えないバハムートが言った。

「ふうん・・・そうなんだ。じゃあバハムートちゃんは、ミストさんの記憶は持っているってことね?」

珠蟲姫の問いにバハムートは頷いた。

「じゃあ聞きたいんだけど・・・ミストさんは、一体どこで生まれたの?目が青いから、ヘネシスの人かなって思ったら違うし。それと、なぜ旅をしているの?」

彼女はずっとそれが気になっていた。どこかに長く留まることもしないし、一度も親や兄弟の事を話したこともなかった。

「・・・俺は知らないな。ご主人さんも、知られたくないだろうな。」

すべてを知っているバハムートは、あえて言わなかった。言えるはずもなかった。

「・・・あのペンダントにこめた願いも、俺はかなってほしいと思うぜ。だから俺は、ご主人さんについていく。たとえどんなに危険な場所でもな。」

その決意の言葉を聞いて、珠蟲姫は何もいえなかった。

 しかし、彼女たちはおろか、ペンダントをつけているミストさえ知らなかった。その、切ない願いをこめたペンダントに、恐ろしい魔法がかけられているとなど。



 第13回終了です。次から物語が少し進む・・・かもしれません。ちなみにミストが今回もらった杖というのは、封印錫杖のことです。
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by jwpwm424 | 2007-07-29 15:55 | 『のんびりメイプル生活』

真夏の投稿

 どうも、夏休みに突入したポン酢です。とはいえ、『勝負がつくのは夏休み』といわれるだけあって、去年のようにゆっくりはできそうにないです。しかし、勉強の休憩時間などに、メイポにINしたいと思います。もういないに等しいほど少ないIN時間ですが、もしいた時は狩りなどをよろしくお願いします。

 ちなみに、前書いた120が云々 ですが、8月を過ぎても(夏休みが終わっても)120にならなかった場合、そのまま仮引退に入ります。(キリがないので)

 それと、既に受験を終えた方に聞きたいのですが、夏休みの日の勉強時間(ただし夏期講習・塾がある日を除き)は何時間ぐらいだったでしょうか?また、自分の苦手な教科の克服の仕方もよろしければ教えてください。

独り言 その3
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by jwpwm424 | 2007-07-21 15:41 | リアル関係・その他
 武陵や白草村も実装されましたが、それはひとまずおいておきまして、3話(2話?)にまたがる楓城の話です。ではスタート。



 次の日。ダークロードの店でかなりの量のワインを飲んだ珠蟲姫は、マヤの家の2階で熟睡していた。ミストはとりあえずしばらく彼女は起きそうにないと判断したので、

「マヤちゃん、何かやることはないか?もう俺は酔いもさめたしな。あ、それと、昨日の事はあんまり覚えてないが、色々ありがとよ。」

ミストはマヤに聞いた。するとマヤは、

「特に・・・ないですね・・・あ、そうだ。ミストさん、その服じゃ何かと戦いにくいと思うので、私が服を作ってみたんです。着てみませんか?」

そう言った。ミストは是非見せてくれと言い、近くにあった椅子に座った。横にあった大きな鏡で自分の姿を見た。首に下がった金色のペンダントが、キラキラと光っていた。それを手に持って、開けて中を見ようとしたが、

「・・・やっぱいいや。」

そう呟いて、ペンダントから手を離した。それと同時、マヤが家の奥から出てきて、

「これです。私の趣味で作っているので、似合うかどうかはわかりませんが・・・」

そう言い、彼の横のテーブルの上にカラフルな布に見える服を置いた。ミストはそれを手に取って、彼女がさっき入った部屋に入っていった。

 しばらくして、着替え終わったミストが出てきた。ヘネシスに住む人々に伝統として伝わってきた一見して上着に長いスカートがついているように見える服は、とても似合っていた。ミストは他の人に比べ背が高く、体格もがっちりしているので他の人々にはない強そうな感じがあった。

「とても似合ってますよ。その服は私の服と同じような作りなのですが、ここまで似合うとは・・・」

マヤが関心しながら言った。ミストは念のため自分で鏡を見て、確かに前よりはかなりましだと思った。そして椅子に座ろうとした時、かなり強い風が空いていた窓から中に入ってきた。

「うっ・・・なんだ?」

やや乱れた炎の色の髪をなでながらミストは外を見た。するとそこにいたのは、カニングシティのクレーンの上にいたはずの巨大鳥、ペリーだった。

「あんたは確か・・・カニングシティの上にいたよな?」


ドアを開け、庭に出てペリーに言った。ペリーは頷いて、

「いつはそうなんだが、今回は面倒なことがおきちまってなぁ・・・おらと一緒に、ジパングへきてほしいんだが。」

のんびりとした口調でペリーはそう言った。ミストは少し考えた後、ちょっとまっててくれと言い、家に入った。マヤに簡単に事情を説明して、壁にかけていた自分の道具袋を掴んで出ようとした時、

「ちょっとまって。」

2階から声がした。ミストがそっちへ振り向くと、珠蟲姫がいた。顔色も普通に戻って、片手にはアールンを持っていた。

「私もいくわ。前みたいに、ミストさんを一人で行かせるわけにはいかないし。」

ミストの前に飛び降りて、珠蟲姫が言った。ミストはわかったと言って、家を出た。

 「ってことでペリーさんよ、俺と姫さんで行っていいな?」

外にいたペリーにミストは言った。

「もちろんだとも。もう大変なことになってるから、一人でも多いほうがいいよ。じゃあ、おらの口の中に入ってくれ。」

ペリーは快諾し、口を大きく開けた。二人がその中に入るとペリーは口を閉じ、はるか彼方のジパングへと飛んだ。

 たどり着いた場所は、屋台の立ち並ぶ平和な神社ではなかった。横に硬く白い壁がある場所だった。

「ここは・・・?」

ミストがあたりを見回して聞いた。

「ここは『城下町』って所だよ。ほんとはこの一帯は人々が賑やかに話をしたりしていたんだが、最近、この街をおさめている殿様が人が変わったように厳しくなって、街の人々が困り果ててるんだ。どうか、助けてやってくれないかい?」

ペリーの言葉にミストは頷いて、先に見える大きな門へと走っていった。

 門の前には、二人の番兵がいた。

「お前ら、この街の者ではないな。ここは観光地ではない。立ち去れ!」

そう言った番兵をミストはドラゴンヘッドで殴り倒し、もう一人も蹴りで圧倒した。

「いいの?こんなことして。」

珠蟲姫がそう聞いたが、ミストは笑いながら、

「街の人々を苦しめる王なんて最悪さ。そんな奴に仕えてる奴らはこうしたほうがいいんだよ。」

そう言い、門の中へと入っていった。

 城壁の中に入ったと同時、刀を持ち、布で目から下を隠した忍者が何人も襲ってきた。

「はあっ!」

ミストは体内の魔力を活性化し、光の女神を呼び出しシャイニングレイの一撃を与えた。すると当たった忍者の姿が薄れて煙のように消えた。そこには小さな木の人形があった。

「身代わり・・・か?」

奇妙な術に驚きながらも、ミストはバハムートを呼び出し、珠蟲姫も一緒にその上に乗せて幾重にも重なる瓦の屋根の上に降りた。ちょうどまえにある、破れた障子窓に飛び込んだ。

 中は、長い廊下になっていた。襲ってきた忍者を珠蟲姫は矢でうちたおし、あたりを見回した。

「どこにも・・・扉がないわね。」

彼女のその言葉通り、長い廊下には一つも扉らしきものはなかった。ミストもあたりを見回してみると、壁に刺さった矢がまるで上るための階段のようになっていることに気づいた。

「これをのぼれってことか。姫さん、バハムートに乗ってくれ。」

ミストは珠蟲姫にそう言い、器用に壁に刺さった矢を足場にしてのぼりはじめた。珠蟲姫がどうしようか迷っていると、バハムートが彼女の肩をやさしく叩いて、のりやすいように頭を下げた。

「どうもありがとう。」

珠蟲姫は笑顔で言って、バハムートの上に乗った。赤い翼をはばたかせ、バハムートは天井のすぐ近くまで飛んだ。天井のすぐ近くには、ほんの少しだけ出っ張りがあった。その出っ張りの先には、明らかに入り口用として開けられた穴があった。すぐ横までミストがのぼり、

「姫さんはバハムートに乗っててくれ。俺が先に行く。」

そう言い放ち、横にあった壁穴に入っていった。バハムートがその穴の近くまで飛んで停止した。

「・・・結構狭い穴ね・・・バハムートちゃん、入れる?」

珠蟲姫がそう聞くと、バハムートは背中に乗った彼女の方を向いて大きく頷き、翼を折りたたんで入った。

 穴から出ると、ほぼ同じように見える作りの廊下があった。少し先で、ミストが赤い髪の忍者と戦っていた。忍者を全滅させると、彼女の方に振り向いた。

「やっぱりここの奴らも、全員倒そうとすると身代わりを置いて逃げる・・・一体何を企んでるんだ・・・?」

ミストがややイライラしながら言った。そして彼は、再び近くにあった壁の穴に入った。珠蟲姫も入ろうとした瞬間、天井から短いナイフを持った女忍者が飛び降りてきて、珠蟲姫をバハムートから引き摺り下ろした。

「きゃあっ!」

珠蟲姫の悲鳴にバハムートは気づき、聖なる一撃を放ったときには煙と共に忍者と珠蟲姫は消えていた。バハムートは急いで、壁の穴へ入った。

 忍者を倒したミストの肩を、バハムートは叩いた。

「ん?どうした?」

ミストがそう言って振り向くと、バハムートが首にかけていた赤いペンダントを彼にさしだした。

「・・・これをつけろってことか?」

予測でミストが言うと、バハムートは頷いた。とりあえずそのペンダントを首にかけると、少しだけ赤いペンダントが光って、首から外れた。それを、バハムートが受け止めて再び自分の首につけて、

「・・・ご主人さんよ、ちょっと言いたいことがあるんで、声をもらったぜ。」

ミストとまったく同じ声でバハムートが言った。

「なっ・・・お前しゃべれるのか?」

ミストが驚いて聞いた。

「そんなことはおいといて、ご主人さんのフィアンセ、不意打ちをくらって誘拐されたぜ。俺が振り向いた時には、もうあの奇妙な術で逃げられた後だった。」

どこかしら生意気な口調にむっとしつつも、ミストは彼女より先に行ってしまった自分を責めた。

「それと、俺がマナの流れを感じてみると、この城はマナの流れがおかしい。何か奇妙な魔法が城自体にかけられてるって俺は思うんだが。」

バハムートの言葉に、ミストは冷静になって考えた。出てくる忍者こそ違うものの、どの場所もほぼ同じ作りをしていた。

「・・・ひとまず、もう少し城の中を回ろう。」

ミストの言葉にやれやれと思いながらバハムートは頷き、廊下を進んでいった。

 バハムートの言ったことは本当だった。壁の穴から入っても、また同じ廊下に行き着き、忍者が襲ってくる。今度は新たに発見した掛け軸の裏の穴から入っても同じだった。2時間ほど歩いて、

「一体どうなってんだよこの城は・・・」

ミストがそう言って、廊下にばたりと倒れた。

「ご主人さんよ、一旦街に戻った方がいいんじゃないのか?」

召喚された者だからかはわからないがまったく疲れの色を見せてないバハムートが言った。

「・・・仕方ない・・・そうしよう・・・」

珠蟲姫の事を心配しつつもミストが言った。窓から外へ飛び出すと、城の外へ出られた。

 体力回復のため、きのこ神社の鳥居の近くのベンチでミストは買った三色団子を食べていた。

「ちょっと、情報を集めてくる。」

突然バハムートはそう言い、神社の社のほうへ向かっていった。

「・・・ったく・・・俺が召喚したのに、生意気な口聞きやがって・・・誰に似たんだよ・・・」

飛び去っていくバハムートのほうを見て、ミストが呟いた。



 第12回終了です。次も楓城の話の予定です。
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by jwpwm424 | 2007-07-17 20:48 | 『のんびりメイプル生活』
 さて、かなり不人気な呪われた都市も無事終わりました。最初のスケジュールと同じような最後になり、まあまあ満足しています。しかし、もちろんですがこのオリジナル小説はこれでは終わりません。次回はブリスターの島での話になる予定です。

 また、まだ企画段階ですが、もっとファンタジック(?)なオリジナル小説もかくかもしれません。相変わらず僕の自己満足的な小説になりそうですが、見ていただけると嬉しいです;

 余談ですが、なぜミストの名前を使ったかについては、僕の書いたミストの絵(公開してませんが)が僕のイメージするメイポ小説のミストとかなり似ていたので名前を同じにしてみました。
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by jwpwm424 | 2007-07-17 18:34 | オリジナル1『呪われた都市』

8章 明日のために

いよいよ最終章の、呪われた都市です。若干長めです。ではスタート。



 緑色の乾いた血のついた穴の、出口が見えた。ライトを体の前に向けて、グラッグが穴の外へ出た。あたりには大量の、緑や赤の血がちらばっていた。

「・・・何だここは?」

グラッグがそう呟いた瞬間、何かが空気をきりさいて飛んで来るような音がした。直感で、グラッグは地面を転がった。かすかな光でも見えるほどの近さに、赤い血のついた巨大な爪があった。大きさは彼の身長ほどあった。

「姿を見せろ!」

彼は叫んで、前にライトを向けた。

 ライトにうつったのは、光を反射してあやしく光る、黒色の4つの目だった。自分よりかなり高いところにあった。その下には、ぐちゃぐちゃと音がする口があった。口からは緑の血と、粘性の高い液がたれていた。と、その瞬間、火花がちるような音がして天井のライトがついた。

 前にいたのは、数十倍の大きさがある異形の虫だった。顔はかなり高い位置にあり、胴体が異常に大きい。4本の足の先には色んな色の血がついた爪が2本あった。胴体はぶよぶよとしており、緑色の血管が見えた。

「こいつが親玉か。」

グラッグがジムからもらった銃を抜いて言った。ミストも穴から出てきて、虫を見て、何も言わずにコロナを構えた。

 巨大な虫はまず4本の足を振り上げ、グラッグめがけて振り下ろした。転がってグラッグはかわし、一瞬で狙いを定めて胴体へ弾を撃ちこんだ。3秒ほどして爆発し、肥大した肉の破片や、緑色の血が大量に飛び散った。そして、その中から小型の虫達が何千匹と出てきた。

「あの虫を生んでたのはこいつか・・・」

グラッグは短くそう言って、弾を怯まずに振り上げられた右足に撃ちこんだ。右足が間接を無視した方向に曲がり、3秒後に弾け飛んだ。近寄ってきた虫の大群は、コロナの業火で灰に変わった。

 巨大な虫は理解不能な鳴き声を上げ、残っている足を彼らめがけて振り下ろした。当たれば確実に即死のその爪を、転がったりして二人はかわした。ミストはその爪めがけて、コロナの炎を放った。爪の付け根に小さな火が生まれ、それはあっというまに足一つを燃やす炎になった。その足は再び振り上げられる前に、肉が焼ける嫌な匂いと共に地面に落ちた。

 グラッグは振り上げられた足に再び弾を撃った。こっちへと爪が向かってくる途中に足は真ん中あたりから折れ、血と肉が彼に降り注いだ。

「汚い物かけやがって・・・誰が洗うと思ってんだよこの服を・・・」

手や髪についた肉片をはらいのけながらグラッグが言った。最後の一本の足は、ミストの鼻先をかすめて地面に叩きつけられた。

「痛っ・・・!よくもやったわね!」

ミストが出血している鼻の血をひとまず腕でふいたあと、コロナの炎を放った。その炎はあっというまに本体まで伝わり、虫の背中にあった泡のようなものが燃え始めた。

 異形の虫は鳴き声をあげながら、残った2本の足で地面を蹴り、少しだけ跳んだ。着地した時、地面が揺れた。その揺れで怯んだ二人にめがけて、何百本という量の触手が、グラッグの初弾で砕かれた部分から出てきた。

「きゃあっ!」

ミストが10本以上の触手につかまれ、悲鳴をあげた。グラッグは残弾数の少ないジムからもらった銃を構え、触手の付け根あたりを撃った。3秒して爆発して、また肉片と血が飛び散ったが、触手の勢いは減らなかった。ミストはベルトのポケットからナイフを取り出し、触手を斬っていたが、虫の傷口から出てくる触手がまきつく速度の方が速かった。

「どうすりゃいいんだ・・・!」

グラッグは残弾数が後1発しかない銃をしまい、あたりを見た。その時、宙吊りにされたミストの下に、何か光るものが落ちているのに気がついた。自分にも向かってくる、どこからか出て来た小さな虫たちを踏み潰したりアクシオンで撃ったりしてやりすごしつつ、そこまでたどりついた。

 落ちていたのは、スプレー缶のようなものだった。上部に黄色いピンのようなものがあり、危険を示すマークがかかれていた。

「助けてっ!」

ミストの悲鳴が聞こえたほうへ向くと、触手の束に絡みつかれた彼女は、異形の虫の方へゆっくりと引き寄せられていた。ナイフを持つ手も、触手でがんじがらめにされ動いていなかった。グラッグはそのスプレー缶のようなものを拾い上げ、ピンを抜いて巨大な虫の方へと走った。

「お前はこれでも食ってろ!」

彼はそう叫んで、持てる全ての力をこめてスプレー缶のようなものを、大きく開いている口へと投げつけた。

 実際それは、スプレー缶ではなかった。昔、少数だけ作られた、『グレネード』と呼ばれる兵器だった。鉄の容器に爆発物を詰め、ピンを抜いた後しばらくすると大爆発を起こすという爆弾で、非人道的だとしてすぐに生産中止になった。グレネードは狙いを外さず大きく開いた虫の口に入り、ミストがその口の前までひきよせられた瞬間、背中のあたりから赤い炎と、大量の緑色の血、そして肉片が吹き出た。

 ミストを束縛していた触手が大きく揺れた。グラッグは素早くジムからもらった銃を抜き、痛みに苦しむ虫の眉間を狙った。

「俺が、この悪夢を終わらせてやる!」

最後の一発が放たれた。狙いを外さず4つの黒い目の中央に弾は突き刺さり、3秒して爆発した。頭が四方八方に散り、触手が力を失って地面に落ちた。

「きゃあっ!」

かなり高い所から落ちて、ミストは悲鳴をあげた。グラッグは素早くかけよって、

「早く!」

彼女の片手を持って、動かなくなった巨大虫とは反対の方向へと走った。その先にあったのは、先が砕け散っている巨大ドリルの先端部分だった。

 巨大ドリルまでもう少しのところで、頭のない虫が起き上がり、無数の触手が放たれた。彼らへと届く直前、赤い光が通り、触手がすべてきられた。

「何だ・・・?」

グラッグが光の出た方向を見ると、そこには何台かの『浮遊戦車』と呼ばれる兵器があった。浮遊戦車の上にあるハッチが開き、ブリスター撃退のための軍隊の制服を来た男が顔を出した。

「危なかったな。後は俺達に任せろ!」

男は二人の無事を確かめてそう言い、

「全員、砲撃せよ!」

後ろに浮いている何機かの浮遊戦車に向けて言った。主砲からミサイルが放たれ、再形成されかけていた虫の頭が破壊された。グラッグがどうしようか迷っていると、彼らの前に一機、浮遊戦車が降りてきて、横のドアが開いた。

「さあ、君達は早くこの中へ!後は我々がなんとかする。」

中にいた青年の兵士にそう言われ、グラッグとミストは浮遊戦車の中に入った。もう胴体が半分ほどしかない巨大虫は、急速な速さで目を顔があったところに作り、後ろ足でこちら側へと跳んだ。それと同時、主砲からミサイルが放たれ、爆発でできかけていた顔が再び吹き飛び、肉片が飛び散った。

「ディオスの裁き、準備せよ!」

隊長らしき男が大きな声で言った。すると、最後列においてあった巨大な機械の前に何人かが降り、操作を始めた。虫が再び起き上がった時、浮遊戦車が後退した。

「審判者ディオスの裁きを受けよ!」

最後列の機械の後ろまですべての浮遊戦車がさがったことを確認すると、隊長が言った。それと同時に機械の先端部から円筒状のパイプのようなものが出た。そして、そのパイプから、空気を振るがす轟音と共に、浮遊戦車のそれをはるかに超える大きさのミサイルが放たれた。顔を形成し終えた巨大な虫にミサイルが当たると同時、先端部分が爆発して奥の方へすごい圧力と熱が伝わった。アルセリオに残る神話に出てくる偉大な審判者、ディオスの名を冠した兵器は、悪夢の元凶を葬り去った。

「退却せよ!」

隊長が命令すると、すべての浮遊戦車が穴の上へ向かって進んだ。

 浮遊戦車がドリルの近くの、かつて新世界発掘隊の車両置き場だったところまで来ると、地面が大きく揺れ始めた。

「ふう・・・危なかったね。」

浮遊戦車の中で、グラッグとミストを先導した兵士が言った。

「さて、降りよう。あのドリルの崩壊を見ないとね。」

兵士はそう言い、横のドアを開けた。彼に続いて、グラッグとミストは外へ出た。

 揺れがさらに激しくなると、巨大ドリルがゆっくりと、穴の中へと沈んでいった。

「・・・これで、終わったのか・・・?」

グラッグが静かに呟いた。

「そうみたいね。あの化け物も、あのドリルが落ちてきたら、生きていけないだろうし。」

ミストが言った。しばらくして、穴の中から、火柱が吹き出た。

 グラッグ達の元へ、浮遊戦車部隊の隊長がきた。40歳ほどの、中年の男だった。

「君達、大丈夫かね?」

その言葉に、グラッグはなんとかと答えた。

「君達があの虫の女王をくいとめてくれたおかげで、地上まで被害が出るのを防げた。アルセリオ政府より、勲章を送ろう。」

中年の男はそう言って、二つの黒い小さな箱を、彼らに手渡した。それを少し見た後、ミストは突然グラッグの片手を軽く握った。

「さっきはありがと。結構かっこよかったわ。」

驚いているグラッグにミストが笑顔で言った。

「さて、まずは病院へと送ろう。」

中年の男にそういわれ、ミストは手を離した。近くにあった浮遊戦車に案内され、前にいるミストが乗ったところで、

「ん・・・?」

壊れた巨大ドリルを支えていた柱の方を見てグラッグが言った。夕日の向こうに、漆黒のエアビーグルらしきものが何台か、とんでいるように見えた。

「何だあれ・・・?」

グラッグはそう言ったが、再び襲ってきた傷の痛みにそれどころではなくなったので、浮遊戦車にのりこんだ。

 結局、この謎の虫が引き起こした事件で、新世界発掘隊の隊員2500名が死亡、メディスストリートにて2人が死亡、10人が負傷 という被害状況だった。虫達はメディスストリートからの非常事態の連絡を受けやってきた軍隊によってすべて駆逐され、地下にいたものはドリルの爆発によって消え去った。

 そして、メディスストリートで虫達を相手にしたジムは、病院に運ばれたが生きていた。レオンは殺されたが、新世界発掘隊の総司令官、マックスは軍に保護され無事だった。

 わずか2日の間だったが、この悪夢はグラッグとミストの記憶に、永遠に残り続けるだろう。彼らにとっては、勲章より、病院で治療を受けている途中に来たメディスストリートの人々の感謝の手紙の方が、嬉しい物だったようだ。




 小説『呪われた都市』終了です。(多分)続編があります。 
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by jwpwm424 | 2007-07-14 17:34 | オリジナル1『呪われた都市』

あつい

 はいどうも、ひとまずテストがおわったポン酢です。一息つけたので、土曜日と月曜日にメイポに長期INします。狩りなどに誘っていただけると嬉しいです・・・;

 やはりレビを中途半端なレベルでおいておくと未練が残りそうですので、120にしたいと思います・・・;皆様、ご協力お願い致します・・・;

独り言 その2
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by jwpwm424 | 2007-07-12 20:18 | リアル関係・その他

7章 暗闇の戦い

 そろそろ終わりの近い、小説『呪われた都市』です。ではスタート。



 エレベーターに2分ほど乗り、ゆっくりと、血のついた扉が開いた。

 まず見えたのは、無数にある人間の骨の欠片と、引き裂かれた新世界発掘隊の衣服だった。そして、今ついた場所、『第八号発掘地区』と呼ばれていた場所の中央にいたのは、人間の盾をつけていない異形の虫と、その虫より一回り大きい、背中に泡のようなふくらみがなく、前足が鋭利な爪になっている虫がいた。お互いに体を寄り添い、交尾しているようだった。

「余り見たくない光景ね。」

血だまりの中で交尾する、地獄の虫を見てミストが言った。コロナを構えた。その瞬間、バチバチッと音がして、かろうじてついていた天井の灯りと、扉を操作する操作盤の光が消えた。

「しまったっ!」

グラッグが言うと同時、地面を蹴る音がした。横にいるはずのミストのほうへ走り、アクシオンを前に撃った。肉をえぐる音がし、地面に何かが落ちた。

「絶対に、俺が守ってみせる!」

もう第三号採掘地区での臆病ぶりは見せられないと思い、グラッグはそう言った。ミストの手が止まった。かさかさと前の方で音がし、直後に地面を蹴る音がした。

「そこかっ!」

グラッグはジムからもらった銃を取り出し、前に撃った。バンッと音がし、直後に何かが地面に落ちる音がした。

「下がって!」

グラッグが言うと、ミストは後ろに飛びのいた。彼がその前に立った瞬間、前で爆発が起きた。グラッグの顔や服に、濃い緑色の血がついた。そして、一瞬の爆風で見えたそれを、彼は見逃さなかった。自分達の横にいる、背中に泡のようなものがある虫を。その虫は頭部をやや後ろにひいて、触手を放とうとしていた。

「危ない!」

もうアクシオンに持ち替える暇もなかった。何も考えずに、虫の前に飛び出した。直後に、腹に何かが刺さり、そして突き抜けた感触を彼は感じた。

「うおおおお!」

その痛みに耐え、自分の腹にささっている触手を持って大きく右へ振った。地面に何かが叩きつけられ、触手から血の気がひいていった。直後にグラッグは膝と片手を地面についた。

「・・・大丈夫?」

ミストがグラッグの肩を持って言った。

「ははっ・・・これくらい・・・大丈夫だ・・・君は・・・俺が守ってみせる・・・もう・・・前みたいな姿は見せない・・・」

息をきらしながらグラッグが言った。触手を抜いた後、腹にあてた手を見ると、暗闇でもわかるほどの血がついていた。

「・・・」

ミストは複雑な表情で彼を見た後、自分のベルトにつけた小物入れから、携帯できるライトを2つ取り出した。それを彼の横に置き、もう1個は自分が持って、操作盤があるはずのほうへ走った。

 グラッグは横においてあるライトを取り、血で濡れてない方の手でスイッチをおしてライトをつけた。それをゆっくりと自分の傷口にあててみた。

 傷口は、ひどい状態だった。お気に入りのベルトに血が大量につき、傷口は真赤な穴のようになっていた。

「誰が洗うと思ってるんだよ・・・」

小さくグラッグは悪態をついて、立ち上がった。かなり痛い傷だが、致命傷ではなかった。自分の少し横を照らすと、地面に当たって原型のない虫の死骸があった。ちょっと横へ向けると、緑色の血だまりがあった。と、その時、何回か点滅して天井の照明が一つだけついた。

「私の持ってた携帯バッテリーを使ったの。10分ぐらいなら持つはずだから、その間にここを探索しましょ。」

操作盤のほうから戻ってきたミストが言った。グラッグは頷いて、ライトで前を照らしながらあたりを捜索した。

 しばらくして、

「ちょっときて。」

ミストが彼と反対方向から言った。傷む傷口を押さえながら、グラッグが行くと、壁に直径30センチほどの穴があった。明らかに、自然によって作られたものではなかった。

「もしかして、あの虫はここから出てきたんじゃないかしら?」

ミストの言葉に、だろうなとグラッグが言った。虫が尖った岩に体をすったときにできたと思われる緑色の血が、その穴の中についていた。穴の先は暗くて見えなかった。

「俺に任せてくれ。」

グラッグはそう言って、ジムからもらった銃を取り出した。それを穴の中の壁面に向け、撃った。反動で彼の手が大きく上がり、白い煙が吹き出た。2秒ほどして穴の中が爆発した。

「行こう。」

グラッグが穴の前に座って、手をさしのべた。ミストはそれを掴もうとして、

「何言ってんのよ!そんなことされなくても自分で降りれるわ!」

顔をやや赤らめながら言って、彼の手を軽く叩いた。グラッグはやや焦りながらわかったよと言い、穴の中へ入っていった。しばらくし、

「・・・やっぱり、つかんでおいた方がよかったかしら・・・」

やや後悔の念があるような事をミストは言い、穴の中へと入った。



 7章終了です。
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by jwpwm424 | 2007-07-01 11:13 | オリジナル1『呪われた都市』