受験のため仮引退中でしたが、合格したので復帰しました。小説をはじめとしメイプル記事も更新されます。


by jwpwm424

カテゴリ:メイプル小説( 26 )

小説 あとがき

えー小説にはよくある後書きです。まず質問きたので答えときます。

Q、ミストは最後どうなった?
A、ミストはビシャスの放ったモンスターを倒して、Mr,ピエロに報告して、平和が戻ったらリスに戻ってます。ちなみに珠蟲姫は最後の爆風でモンスターと共にメイプル世界に戻ってます。

今回の小説はレビが悪役でしたが、次回の小説は主人公か主人公を助ける役目で出そうと思います。それともっと読みやすく書こうとも思います;

ちなみに「デニスが弓使いなのに1回もソウルアローを使ってない」という突っ込みは禁止です;

ではノシ
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by jwpwm424 | 2006-09-24 15:09 | メイプル小説

第25部 最後の戦い

 ついに出ました最終回!そのまえにいくつか注意を。
・最終回だけあって、他の部よりはるかに長いです。
・途中、僕の想像の部分がかなりあります。
では25部スタート



 デニスの放った4本の矢はビシャスプラントの放った爆弾に命中した。爆弾は爆発せずに砕けた。そしてビシャスプラントは、両手の手の平に電撃を起こし、それを開放すると同時、青白い雷を降らせた。

「あっ・・・」

デニスは気づいた。あの日、普通は有り得ないはずの雷。その雷は青白い色をしていた。

「気づいただろう。お前をこの世界へ連れてきたのは、この私だ。」

デニスは4本の矢を放った。矢は爆弾を砕いた。ビシャスプラントは金色の紋章を時計に浮かばせ、2人の頭上から剣を降らせた。しかしそのダメージもすぐにミストが回復させた。

「お前は私の用意した者を、私の思ったとおりに葬ってくれた。」

ビシャスプラントは再び爆弾をばらまいた。

「さあ、かかってくるがいい。」

ビシャスプラントは言い終わると同時、再び雷を降らせた。

「爆弾は俺がなんとかする。デニスは本体を頼む!」

ミストはそう言って、シャイニングレイを放った。シャイニングレイはすべての爆弾に命中して、1つだけ爆発した。

「ぐあっ!」

二人は見えない爆風に押され、壁に叩きつけられた。しかしすぐにデニスは起き上がり、守るもののいないビシャスプラントに4本の矢を命中させた。矢はビシャスプラントのアーマーを少し砕いた。ビシャスプラントは赤色の紋章をアーマーに浮かべ、炎を放った。しかしほとんど怯まず、デニスは再び矢を放つ。

「さあ、早くこのアーマーを壊せ。」

妙な事を言うとデニスは思いつつも、4本の矢を放った。その瞬間、アーマーから煙が出始めた。それとデニスが手に掴まれてひきよせられるのは同時だった。

「かかったな。この時計の爆発で次元の穴を塞いでいる欠片を吹き飛ばし、お前と、そして私をお前の世界へ送る。」

時計が大爆発を起こした。

「デニス!」

ミストが叫んだが、それに答えるものはいなかった。爆発した後には、たくさんのモンスターがいた。

 「あれ・・・ここはどこだ・・?」

デニスはゆっくりと立ち上がった。服のあちこちが焦げていた。

「やっと目覚めたね。」

後ろから高い声が聞こえたので振り向くと、そこには着物を着て、青色の髪をした女性が立っていた。

「私よ。珠蟲姫よ。さっきの衝撃で、私の時間が戻って体が元に戻ったみたい。」

珠蟲姫は続けた。

「ところで、ここがあなたの世界?」

あたりを見回しながら言った。

「あ・・ああ・・・」

デニスが後ろを向くと、車の通る大通りが見えた。デニスの倒れている場所は、デニスが雷に撃たれた場所だった。

「・・・どうしよう」

デニスはゆっくりと立ち上がった。ニスロックには傷1つなく、矢も残り少ないがあった。

「とりあえず、あなたの世界を見てみたいな。」

そう珠蟲姫は言って歩き出した。

 2人が大通りへ出た直後、全員が2人を見た。珠蟲姫は和風な格好をしているのであまり目立たないが、デニスはとても目立っていた。

「なんか恥ずかしいな・・・」

デニスは再び裏通りに姿を隠した。その時、通りで轟音が聞こえた。デニスが見ると、通りの真ん中に穴が開き、そこからゲートキーパーが出てきた。

「・・・これはまずい!」

デニスは裏通りから飛び出し、矢をゲートキーパーへと放った。ゲートキーパーは倒れたが、その穴から沢山のモンスターが溢れ出てきた。そしてその中から、小さな飛行機械に乗ったビシャスプラントが現れた。

「デニスよ。私について来い。この世界を支配する瞬間を見せてやろう。」

そう言ってビシャスプラントはビルの陰に消えた。2人はその後を追った。

 ビシャスプラントが入ったのは、街から少し離れた所にある放棄された工場だった。

「デニスよ、かかってくるがいい。」

ビシャスプラントのまわりに放棄された機械が集まり、巨大なアーマーを作った。デニスは4本の矢を放った。矢はアーマーを砕いたが、また近くから機械を吸い寄せて復元した。

「一つ、教えといてやろう。ショーワ街に何故お前の世界にあるものがあったのか。私がこの世界から持ってきたのだ。そしてお前はそこを切り抜けた。私はその様を見ていた。」

ビシャスプラントは雷を落とした。工場の屋根が砕け散った。デニスは背中から矢を取り出して撃った。その矢は再び機械を砕いたが、すぐに修復した。

「無駄だ。お前の矢もいずれ尽きる。それにお前は、この世界では有り得ないほどの力を持っている。その力がある限り、お前はこの世界では余所者だ。」

デニスの手が止まった。

「交渉をしよう。私はこの世界を支配する。その支配の手助けをお前がするのなら、お前と、お前の体の中にいた者を助けてやろう。」

ビシャスプラントが言った。

「手助け?どういうことだ」

デニスがアーマーの頂上にいるビシャスプラントに言った。

「簡単な事。抵抗する者を殺す。お前が空へと矢を放ち、矢の雨を降らせれば、千人以上の命を奪える。」

「千人・・・」

ビシャスプラントの言葉を聞いてデニスは怖くなった。

「もうお前は人間達の側には戻れない。さあ、こっちへ来るのだ。」

デニスはゆっくりとビシャスプラントの方へ歩き出した。珠蟲姫はそれを静かに見ていた。

「・・・この世界を、お前に渡すわけにはいかない!」

デニスは突如ジャンプし、矢に火薬をつけ、アローボムとして自分の後ろにあった機械に放った。機械は爆発し、その爆風でデニスは守るもののいないビシャスプラント本体へと突っ込んでいく。

「うおおおおおお!」

最後の1本の矢に火薬をつけ、自分の突っ込む場所、ビシャスプラント本体に放った。炎はビシャスプラントの後ろにあった燃料の入ったドラム缶に引火した。

 街から少し離れた所にある工場で、大爆発が起きた。その爆風を浴びたモンスターは、元の世界へと引き戻された。

 何日かたち、工場の中に人が入ってきた。するとそこには、粉々に砕けた機械の山と、その前に鷹を模した弓が半分焦げて落ちていた。入ってきた人が機械の山を掘り起こしてみると、奇妙な服を着た少年が、体中に焦げた蔦を巻きつけられて倒れていた。その蔦の先には、未だに燃えている小さな植物の芽のようなものがあった。人はその少年を持ち上げようとすると、少年はかすかに動いて、

「これで、いいんだ・・・」

そう言って、動かなくなった。



 非常に長かったですが、小説は終わりです。またストーリーを思いついたらこれとは違うストーリーを書きます。
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by jwpwm424 | 2006-09-24 11:45 | メイプル小説

第24部 時間の破壊者

今回はやや長めです。では24部。



 「僕の放ったモンスター達をあそこまでかわすとは思いませんでしたよ。」

レビアンズはタバールを2人に向けて言った。

「なぜこんなことをしたんですか!」

デニスが言った。

「ここへ来たら、僕の求めている最強の力があったんですよ。それを与えると引き換えに時間を狂わせろという声が聞こえたんです。」

レビアンズはそう言いながら、後ろへ下がって自分のまわりに風を起こした。

「・・・どうやら、僕達はあなたを倒さなければならないみたいです。」

落ちついた声でデニスは言い、背中から矢を取り出した。

「僕もですね。今度は絶対に負けませんよ。」

レビアンズが言い終わると同時、デニスの4本の矢が撃たれた。矢はレビアンズの鉾ではじかれ、あちこちに刺さった。その鉾は上から勢いよく振り下ろされ、2人のすぐ横の地面を少し割った。その隙にミストのシャイニングレイがレビアンズに当たった。

「ぐっ!」

重傷を負いつつもレビアンズは立ち上がり、鉾を振り下ろした。その鉾をデニスは矢を当てて防ぎ、さらにシャイニングレイがレビアンズに当たる。

「ふ・・・前よりかなり強くなってるようですね。しかし、そう簡単にはやられませんよ。」

レビアンズは立ち上がり、タバールを投げた。重たいタバールは回りながら2人の後ろの壁に突き刺さった。さらに矢をデニスは撃とうとした瞬間、レビアンズから強い力が押し寄せた。とっさの判断でデニスは後ろへ跳んだ。すぐに矢を撃とうとすると、レビアンズが懐から巨大な剣、グリュンヒルを取り出して投げた。グリュンヒルはデニスの右肩にささり、デニスはうずくまった。

「う・・・ミ・・・ミスト・・回復を・・・」

デニスがミストを見ると、ミストは微動だせずに止まっていた。

「ふふふ・・・僕の時間を操る力で、あなたの相棒の時間を止めさせてもらいましたよ。さて、あなたも始末するとしますか。」

レビアンズは笑みを浮かべながら、ゆっくりと近寄ってきた。デニスは左手で道具袋から金色のメダルを取り出した。

「ルディブリアム・・・僕を救ってくれ!」

デニスは願いながらメダルを中央の時計に投げた。そのメダルが時計と重なった瞬間、時計から物凄い力が放出した。

「こ・・・これぞ最強の力・・・これがあれば・・」

レビアンズはそう言って時計に近寄った。すると時計の中央に穴が出来た。その穴へとレビアンズは吸い込まれたが、体の半分だけ穴から出ていた。

「な・・なぜだ・・・」

レビアンズが必死に出ようとする所に、デニスが言った。

「ルディブリアムの防御の力だ。自らの力である時間を操る能力を守るために、ルディブリアムが最後の力を使ってるんだ。」

デニスは矢を構え、

「さよなら。」

一言言ってレビアンズの額に矢を撃ちこんだ。

「ぐああああっ!」

レビアンズは穴の中で粉々に砕けた。そしてその穴の閉じる直前、青色の物体がデニスの前に現れた。

「・・・?」

デニスはゆっくりと近づくと、それは円筒のような形を取った。

「あの男も哀れだ。自分の野望を追いかけたが故に、消滅してしまうとはな。」

その青色の物体はそう言いつつ、ゆっくりと後ろへ下がり、機械のちらばっている所で止まった。

「そしてお前は、私の思った通りに進んでくれた。」

青色の物体から白色の目、口、そして頭から植物の芽を連想させるようなものが生えた。

「お前は私を楽しませてくれた。」

機械の中から巨大な目覚まし時計のようなメカが現れた。そのメカの横には人間の手首から先のような形をした手が2つ浮いていた。

「そしてお前は、私の所まで戻ってきた。会いたかったぞ。」

メカの上から青い物体は言った。

「どういうことだ!」

デニスが叫んだ。

「説明するまでもない。私と戦えばわかる。その前に、お前を私の元へと導く手助けをした人間を動かしてやろう。」

青い物体はそう言ってミストに片手を近づけた。それと同時、ミストが後ろへ倒れた。

「あれ・・・俺は何を・・」

ミストはうつろな目で前のメカを見た。

「お前は何者だ!」

デニスが叫んだ。

「私の名はビシャスプラント。この世界と、お前の世界の神になる者。」

ビシャスプラントはそう言って、まわりに黒色の塊のようなモンスターを呼び出した。

「さあ、始めよう。最後の戦いを。」

ビシャスプラントの声と共に、デニスは矢を放った。



 第24部終了!次はいよいよ最終回! かもしれない。
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by jwpwm424 | 2006-09-23 21:14 | メイプル小説
 かなりの速さで小説書いています。では23部。


 「あなた達は、旅人ですね?私はこの時計塔の下層を守っているMr.ピエロです。」

時計塔の中へ入り、おもちゃの工場を奥へ進み、さらに時計塔の動力部と思われる部屋も突破すると、そこにあったのは幻想的な場所だった。背後には現実世界の天の川を連想させる光の柱ができていて、所々に時計の形を模した紋章が現れる。そして今、右側の通路に立っている男、Mr.ピエロに話しかけていた。

「そうです。ところで、ここで何が起こっているんですか?」

ミストは聞いた。

「ほんの数日前、この時計塔の最深部にある部屋に侵入者が入ったのです。その侵入者はルディブリアムの時間を生み出していた道に邪悪な気配をばらまき、強力なモンスター達を生み出しました。そして今さっき、ルディブリアムの外までその力が干渉したというわけです。」

Mr.ピエロはさらに続けた。

「最深部にあったのは、時間を司る球でした。お願いです。侵入者を撃退し、時間の球を元に戻してください!」

そう言われ、2人は即座に了解した。

「じゃあ、何か注意することはある?」

ミストが聞くと

「この先の通路は、時間が歪められています。その歪んだ時間は、あなた達に干渉してくるかもしれません。できるだけ早く、時計塔の深部まで辿りついてください。それと、侵入者はおそらく最深部に次元の亀裂をいれ、そこから侵入したと思われます。なので、この欠片を使ってその亀裂を塞いでください。」

そう言って、Mr.ピエロは大きな欠片を取り出した。半透明だが、かすかに魔力も感じられた。それをうけとり、2人は時計塔の下層、歪んでいる時間の道へ走っていった。

 「ここが・・・時間を作り出していた場所・・・?」

ミストが言った。あたりにはクレーンや柱などが見え、柱の中の機械はまだ作動していた。しかし、どこも歪んでいるようには見えなかった。そしてあたりを見ると、派手な色をした服と帽子をつけたモンスターがいた。そのモンスター達を片付け、機械の動く通路を下っていく。しばらくして、ミストが歩いていると

「おかしいなぁ・・なんかさっきからレイドンスタッフが振りにくい・・・」

突然言った。珠蟲姫がミストのほうを見ると、さっきまでレイドンスタッフのほうがミストより小さかったのだが、今はその逆になっていた。

「ねえミストさん、なんか体が小さくなってない?」

珠蟲姫は気づいたことをそのまま言った。

「君も、体が小さくなってるようにみえるんだけど。」

ミストが珠蟲姫を見て言った。そして2人は自分の体をよく見た。ぴったりだったはずの服がやや大きめになっている。靴や手袋も抜けそうな気がした。

「もしかして、時間の干渉って・・・」

ミストは途中で言葉を切った。

「俺たちの体を昔の状態に戻すってことか」

その言葉で珠蟲姫も気づいた。

「このままじゃ動けなくなるわ。急がないと!」

そう言って2人は機械の動く道を下っていく。途中、船に乗ったモンスターの妨害を受けつつ、道の奥にあったゲートにはいった。

 ゲートから出ると、そこは下へと続く道ではなく、一直線な通路であった。空には星が輝き、奇妙な形の紋章も見えた。2人は服をひきずりながら静かな回廊を進んでいく。半分ぐらいまでくると、道の隣にあった扉が開いた。そこから出てきたのは、全身鎧で固め、片手に巨大な斧を持ったモンスターだった。

「こいつが最深部を守ってるってわけか・・・」

巨大なモンスターを見上げてミストが言った。そのモンスターは巨大な斧を振り下ろし、2人に当てた。強烈な衝撃が体を走ったが、珠蟲姫はそれにかまわず弓を構えた。が、

「だめ・・・矢を撃てない・・・」

珠蟲姫の手は矢まで届かなかった。その間に巨大なモンスター、ゲートキーパーは斧を放つ。じわじわと体力を削られ、ミストが衝撃で吹き飛ばされた。

「ミスト!」

その声は珠蟲姫のものではなかった。デニスの意識が戻り、すかさずデニスはゲートキーパーへ突っ込み、矢の束をゲートキーパーに突き刺した。ゲートキーパーは一瞬ひるみ、その間にデニスはミストにパワーエリクサーを飲ませた。ミストは杖に魔力をこめ、シャイニングレイを放った。ゲートキーパーは断末魔の叫びを上げ、回廊を流れる雲と共に消えた。そこには金色のメダルが落ちていた。そのメダルを拾い上げて、ミストが

「あ・・・意識が戻ったのか。」

そう言い事情を説明した。

「なるほど・・それで体が・・」

デニスは自分の体を見た。そして、2人は最深部へと走った。

 そこには、巨大な時計があった。時計の下に入り口らしきものがあったが閉まっていた。そしてその横には造形物があった。不思議なことに、モンスターは1匹もいなかった。

「この造形物・・・もしかしてこのメダルをはめるのかな・・」

デニスは金色のメダルを造形物にはめた。すると閉ざされていた扉が開いた。2人は中へと入った。

中は、とても静かだった。あたりに機械がちらばり、真ん中に正確な時間を示した時計があった。

「この時計が、ルディブリアムの時間を示した時計・・・」

デニスは時計をみあげていった。そして横を見ると、光が差すところがあった。そこに次元の欠片を置くと、中央の時計に、きらきらと光る球が現れた。その球に近づくと、2人の体は元に戻っていった。

「これが時間の球・・・でも、侵入者がいない・・・」

そうミストが言った直後、時間の球から光が出た。その光は後ろにあった時計を少しづつ狂わせていくように見えた。

「この球・・・もしかして!」

デニスは矢を時間の球に放った。時間の球は砕け、その中から1人の人間が現れた。

「ふふふ・・・待っていましたよ。」

赤色の巨大な鉾を担ぎ、青色の鎧をつけた男が、ゆっくりと地面に降りてきた。そこにいたのは、ショーワ街で倒したはずの戦士、レビアンズだった。



第23部終了です。後3部ほどで終わる(かも)
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by jwpwm424 | 2006-09-22 21:12 | メイプル小説
 最後が近い小説です。では22部。



 「おお・・・君達、あの木を壊したのか・・・これでエルナスも元に戻るだろう。ありがとう。」

門の前でアドビスは2人に言った。

「アドビスさん、僕らを街に戻してほしいんだけど。」

あちこち傷だらけのミストは言った。

「わかった。じゃあ、街まで送ってあげよう。」

アドビスはそういうと同時、地面に魔方陣を描き、2人をエルナスへ送った。

 エルナスに赤色の雲はなく、モンスター達もおとなしくなっていた。そして2人は長老の館へ行った。

「タイラスさん、ジャクムを倒しましたよ。」

ミストがタイラスに言うと、

「よくやった。ところで、ルディブリアムという場所を知っているか?そこの時計塔に向かったものが消息を絶っているらしい。調査をしてほしい。」

タイラスは新たな依頼を言った。

「ルディブリアム行きの船まで私が送る。それと、これがチケットだ。」

そう言って2つのチケットを2人に渡した。それから間もなくし、2人は船の前にいた。チケットをガイドに渡しておもちゃのような船に乗った。

 「このような船は始めてみたわ。」

風に髪をなびかせながらデニスの体をした珠蟲姫は言った。帽子を外しているので、デニスの黒髪から出た触角も風になびいていた。

「ああ、ところで君は、さっきジャクムで戦ってたけど、戦いの経験はあるのかい?」

ミストが聞いた。

「私は戦ったことがないわ。でも、この人の体に刻み付けられた戦いのやり方をそのまま実行したの。」

そんなことができるのかはミストにはわからないが、とりあえずミストは頷いた。

「次の街では、君の体を復活できればいいよね。」

ミストが優しく言うと、

「だといいけどね・・・」

ため息混じりに珠蟲姫は言った。

 ルディブリアムは、おもちゃの街だった。地面はカラフルなブロックで出来ていて、住民もおもちゃのようだった。

「楽しそうな所だな・・・」

ミストがあたりを見回しながら言った。

「それよりミストさん、そろそろ休もうよ。今が何時かはわからないけど、ジャクムの疲れがまだ取れなくて・・・」

珠蟲姫はそう提案した。

「そうだね。じゃあ、この空き家で休ませてもらおう。」

2人は住宅街にある空き家に入って言った。

 2人はかなりの時間寝て起きた。

「ん・・・む・・・今何時?」

ミストが目をこすりながら聞いた。

「うーん・・・おかしいなぁ・・」

珠蟲姫はミストの質問に答えずに外を眺めていた。

「おーい、聞いてる?」

ミストが呼びかけて外を見ると、驚いた。寝たのが夕方だったにも関わらず、起きたのも夕方で、太陽の位置もまったく変わってなかった。

「なんでだろ・・・もしかして一日寝てた?」

ミストが聞くと、

「そうじゃないみたい。私達が寝てたのは多分8時間ぐらいだと思うし・・・」

そう珠蟲姫が言った瞬間、外が急に真っ暗になった。それと同時に外にいた人々もどこかへ行った。

「おい・・・これはおかしいぞ。時間がめちゃくちゃになってる。」

ミストが言った。

「そうね・・私が見たところ、あの時計塔から夜に変わっていったみたい。だからあの時計塔に何かあると思う。」

珠蟲姫はそう言ってルディブリアムの真ん中に聳え立つ時計塔を触手で指した。

「じゃあ、これは調べた方がよさそうだ。行こう!」

「ええ!」

ミストの呼びかけに珠蟲姫は答え、時計塔に2人は走っていく。



 第22部終わりです。次は最後の(予定)ダンジョン、時計塔下層です。
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by jwpwm424 | 2006-09-21 18:03 | メイプル小説

第21部 死闘

ついに20部突破!では21部いきまーす



 ジャクムは腕に魔力を集中させ、それを放った。灼熱の大地から氷の柱が突き出て、デニスを串刺しにした。

「くっ!」

僅かにデニスは怯みつつも蠢く腕に4本の矢を打ち込んだ。しかし腕にはヒビ1つ入る様子はない。そして別の腕が魔方陣を描くと同時、2人に不思議な力をたたきつけた。その力は2人の魔力を吸い取る力があった。

「やばいな・・・おい、デニス、大丈夫か?」

ミストは魔力を回復させる黄昏の露を飲みながら言った。黄昏の時まで枯れなかった露はミストの体の中から魔力を生み出していく。ミストは光の女神を呼び出し、複数の腕にシャイニングレイを食らわせた。しかし腕はまったく怯まず魔法を放つ。

その後氷の柱に串刺しにされ、炎の石で焼かれ、そして地面を這う雷で痺れながら、2人は戦い続けた。そして、しばらくして腕の1本が魔方陣を描き、粉々に砕け散った。デニスはそれにかすかな勝機を感じ、再び矢を腕へと打ち込んでいく。するとその腕も魔方陣を描き、砕け散った。しかし2人は不思議であった。罪人達をもてなしてきた木が、こんなにも簡単にやられていくわけはないはずである。そして最後の1つの腕が砕け散った時、ジャクムから強烈な魔力を突如感じた。

「・・・お前らは私を破壊する気だな。愚かな事を・・私は太古からこのエルナスに存在し、地上の者達は私に貢物まで送った。しかし、数十年ほど前から貢物はなくなり、洞窟の入り口に何者かが入り口を作った。それにより私の洞窟の静寂が破られたのだ。」

ジャクムは真ん中の口を開かず、低い声で言った。

「そして今、人間ごときが私のところまで来るとは・・・だが、私にとって人間は貢物として送られてくる物にすぎない。今までの人間は私の所に送られてきて間もなく、私の実を食べて焼け死んだ。しかしお前らは人間にしては手ごたえがある。丁重にもてなしてやろう。」

言い終わると同時、ジャクムから光が出て、ものすごい衝撃が2人を襲った。この衝撃を2人は覚えていた。大親分の芭蕉扇と同じ効果があった。ジャクムは頭上から焼けた柱を落し、2人を抹殺しようとする。デニスは岩陰に隠れ、4本の矢をジャクムに放った。しかしまったく怯まず、ジャクムはモンスターを召喚した。石で作られただけの単純なモンスターだが、大きさとは裏腹に体力はかなりあった。

「おい!デニス!大丈夫か!」

ミストは大声でデニスに言った。デニスはジャクムの召喚したモンスターに阻まれ、矢を発射できないようだった。そしてまたジャクムから光が出て、2人を衝撃が襲った。ミストはパワーエリクサーを飲んで回復したが、デニスは間に合わなかった。

「ぐ・・あっ・・」

短く叫び声を上げ、デニスは灼熱の地面に倒れた。デニスの背中にあった矢が少し散らばった。

「デニス!」

ミストは叫んだが、反応がない。やがてモンスターはミストのほうにも向かってきた。シャイニングレイでモンスターを破壊しつつ、ジャクムへと攻撃する。しばらくしジャクムの全体に突然ヒビが入った。が、ジャクムは壊れる様子はなく攻撃を続ける。前より体力の高いモンスターを召喚していく。ミストは必死にシャイニングレイを放つが、時々落ちてくる柱に押し潰され、モンスターから一斉攻撃をくらった。

「く・・これまでか・・」

ミストがあきらめかけた時、デニスがゆっくりと起き上がった。そしてメトスと矢を拾い、気づいていないジャクムに向けて矢を放った。

「何ッ!」

ジャクムは驚いて魔法を放つ。が、デニスはそれを軽々とかわし、次々に矢を打ち込んでいく。そしてジャクムの2つ目の顔の上にある飾りが半分壊れた。そのほかの場所にも無数のヒビが入っていた。

 デニスは無言でミストへ近寄り、パワーエリクサーを前において、再びジャクムのほうへ向き矢を放ち続けた。ジャクムは青色の石で出来た顔を2つ組み合わせて頂上に飾りをつけたような構造のモンスター、オーパーツをデニスへ放った。デニスは瞬間的にバックからスキル本を取り出し、それを閉じたと同時、デニスは弓を天に向け、矢を放った。1秒もかからないうちに無数の矢が降り注ぎ、オーパーツを粉砕していく。ミストはその間に起き上がり、ジャクム本体にシャイニングレイを撃った。2人の攻撃が続き、やがて

「・・・ばかな・・人間ごときに、この私が・・・」

低い声でジャクムは言い、2つの顔にヒビが入った。そしてそこから無数の亀裂が広がり、間もなくしてジャクムは崩れ落ちた。そしてジャクムのいた所には、たくさんの武器やお金、薬が散らばっていた。デニスはゆっくりと歩き、それを拾い上げていく。その中には、レビアンズが持っていたタバールと同じものが落ちていた。

「・・・ようやく終わりましたね。」

デニスが言ったはずなのだが、声はとても高かった。驚いてミストが近寄ると、服の袖から赤色の触手のような物が出ていた。

「デニスさんがやられた時、私の意識がデニスさんの代わりにこの体を支配したみたいです。」

今の状況を簡潔に珠蟲姫は説明した。

「・・・ちょ、ちょっと待てよ!デニスはどうなったんだよ!」

友を失ったと思ったミストは慌てて言った。

「わからないです・・・でも、気絶してるだけのようなので、そのうち目覚めると思います。」

珠蟲姫はそう言いつつメルの袋を拾い上げていく。そして灼熱の大地に、白い弓が落ちていた。握る所に鷹を模した飾りがつけられている弓だった。

「・・・この弓ももらっていきましょう。」

そう珠蟲姫は言って、その弓、ニスロックを拾った。

「じゃあ・・とりあえず出るか・・・これでエルナスも元通りになると思うし。」

ミストと珠蟲姫は、傷ついた体をひきずりながら祭壇を出た。



かなり長かったですが21部終了です;ちなみにニスロックはレベル100の弓で、実装されている(らしい)です。なお、実際にジャクムからニスロックが出るかはわかりません;
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by jwpwm424 | 2006-09-17 20:26 | メイプル小説

第20部 試練

最近小説を若干書いてなかった僕です。では20部



 デニスが帽子を取ると、頭には黄色の触角のような物がついていた。ミストは驚いて後ろへ下がった。

「どうしたんだミスト。何かあったのか?」

デニスはそれに気づいてないらしい。そしてミストにはこの触角には見覚えがあった。深海の洞窟で巨大魚の命を消滅させた幽霊は、頭にデニスのものと同じ触角がついていた。

「あのな、デニス・・・」

その出だしでミストは触角のことを言った。

「しょ・・触角?・・・そういえばそんなのがあの幽霊にあったなぁ・・」

などと珍しくデニスはパニックにならない。ミストが不審に思ったとき、デニスは急に前向きに首を傾けた。そしてしゃべりだした。

「・・・私は・・・」

その声はデニスの口から発せられたが、どう考えてもデニスの口調ではないし、デニスの目は虚ろだった。

「・・・私は、珠蟲姫。あなた達が私をあの中から解放してくれたのね。」

デニスは下を向いたままそう言った。

「珠蟲姫・・・?じゃあ、君達はなぜあの提灯の中に閉じ込められてたの?」

ミストが聞くと、

「私達は、大仏の近くで毎日遊んでました。でも、ある日大仏から芭蕉扇を持った天狗が出てきたの。天狗は私達の仲間を芭蕉扇で吹き飛ばして、何人かをボロボロの提灯に封印した。そして天狗はあたりの集落を破壊し尽くした。でもある日、冒険者が来て天狗を倒してくれた。」

デニスの声で珠蟲姫は言った。

「・・・なぜあの迷子の子狸に邪悪な力を?」

ミストはさらに聞いた。

「子狸・・・?私達は提灯に閉じ込められた間、ずっと記憶がないの。そして提灯が壊れたら、突然魚の中にいたから、私以外の大人は、力を使ってあの魚を倒したの。そして残った人があなた達に助けを求めたのに・・・洞窟を爆破するなんて・・・」

最後にいくにつれ、やや悲しげな口調になってきたことに気づき、ミストは

「ごめん。じゃあ、君はこれからどうするつもりなの?」

珠蟲姫に聞いた。

「私はもう体を復活させることはできないから、この人の体の中にいることにするわ。」

そう言ったと同時、デニスが正気を取り戻した。

「・・・あれ?僕は一体何を?」

デニスには前のような体調不良の様子はなかった。

「デニス、お前の中には珠蟲姫って子がいる。その子はお前に害を加えるつもりはないから、仲良くしろよ。」

やや荒っぽくミストは言った。

「あ・・・うん、わかった。でも複雑だな・・・自分の中に誰かいるなんて・・・」

デニスはそう言って帽子を被った。

「じゃあ、デニス、行くぞ!」

ミストの掛け声にデニスは頷き、試練の洞窟へ走っていく。

 試練の洞窟は、灼熱の世界だった。巨大なブルドッグが徘徊し、溶岩が足場の下を流れる。そして横を見ると、顔を模った石像のようなものが所々に見えた。

「・・・どうやら誰かいるみたいだな。」

デニスは自分の推理をミストへ言った。ミストは何も言わずに頷き、それが合図だったかのように2人は攻撃を開始した。炎のブルドッグが頑丈な赤々と燃える岩を撃ってきた。それに怯まず2人は前進を続ける。やがて、

「ついたな・・・ここが最深部だろう。」

2人はモンスターのいない場所へついた。そして一番奥には巨大な石造りの門があった。それがただの門ではないことはすぐにわかった。その門から、邪悪な気配が流れ出ていた。そして門の前には人がいた。

「おお、ここまで来るとは・・私はアドビス。この中には、罪人をもてなしてきた地獄の木がある。この種をやろう。この種を祭壇へ置け。そうすればその木は出てくる。」

その男・・アドビスはそう説明し、赤色に光る種を出した。

「木・・・もしかしたら『生きている木』って・・・」

旅の終わりを感じたミストはデニスを引っ張って中へと入っていった。

 「・・・なんだよミスト、いきなり引っ張って・・・」

祭壇の中は、外よりはるかに暑かった。

「・・・デニス、もしかしたら、ここが俺の旅の目的地かもしれない。」

ミストは静かに言った。

「え・・・じゃあ、やめようよ。僕はミストとまだ旅をしたいし・・・」

間髪入れずミストが

「だめだ。まだ目的はもう1つある。それに、この木を倒せるかもわからない。」

吐き出すようにミストは言い、祭壇の中央へ種を置いた。

 種から巨大な魔方陣が出ると同時、罪人をもてなす木・・ジャクムが現れた。ジャクムは魔力の込められた8本の手を蠢かせ、自分を破壊しようと祭壇へ入ってきた愚かな人間を今までの罪人と同じようにもてなす。



第20部終了です。次はいよいよジャクムと勝負!
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by jwpwm424 | 2006-09-14 20:35 | メイプル小説

第19部 邪悪な森

 今回はちょっと短めです。では第19部行きます。



 2人は断崖絶壁をのぼっていた。あたりを歩く闇に染まったイェティ達をかわしながら、上を目指していた。

「・・・なあ、デニス」

「何?」

デニスはミストのやや疲れ気味な呼びかけに答えた。

「このお墓、気にならないか?」

ミストはそう言ってほとんど雪に埋もれたお墓をさした。デニスはそれに気づいてなかったらしく、

「ちょっと雪をどけてみようよ。」

と、提案した。そして雪をどけ、お墓にかかれていることを読もうとしたとき、背後に何かがいることに気づいたデニスは、とっさに横っ飛びをした。元デニスのいたところを爪が通り過ぎた。

「デニス!どうした!」

ミストが呼びかけると、デニスはゆっくりと自分を攻撃した者を見た。そこには人間の倍はある高さの狼が立っていた。平原で見かけた灰色の狼と違い直立し、色も白だった。

 狼はデニスに向けて爪でひっかいた。そこにミストのシャイニングレイが狼を攻撃した。そしてミストの方へ向いた狼にデニスは4連続で矢を放つスキル、ストレイフで矢を連続で命中させた。小さく狼は鳴き声を上げ、倒れた。狼の残したパワーエリクサーを拾い上げ、2人は先へと進んだ。

 2人は、タイラスの言っていた『木が死滅した森』にたどりついた。

「あんまりいいところじゃないな・・・」

ミストが独り言のように言った。

「突破しよう。」

そうデニスが言い終わると同時、矢を放ちながら森を歩く死者達を打ち抜いていった。打ち抜かれた死者は砂となって消えていった。そして、

「ここが閉鉱か・・・」

2人は森の中にある壊れた入り口の前で言った。

 閉鉱の中には、人がいた。しかし、すべてゾンビになっていた。

「・・・なるほど。消息不明ってのはこういうわけか。」

ミストはそう言いつつ、シャイニングレイで1人づつ倒していった。一人で閉鉱の中をつきすすんでいくと、デニスが来ていないことに気づいた。

「おーい!デニス、どうした?」

ミストが叫んでも、返事は来ない。しかし少し戻るとデニスがゆっくりと歩いてきた。

「どうしたんだ?」

ミストの問いかけに

「いや・・・なんか体の調子がおかしいんだ。」

デニスはどこかしら顔も青かった。

「じゃあ、この先は鉱山の出口みたいだから、そこで休もう。」

ミストが提案した。

 閉鉱の出口は、通路になっていた。その通路は縦向きに長く、通路というより穴のようだった。そして穴のしたには溶岩を含んだ岩石があった。

「この先は試練の洞窟だな。」

ミストはそう言って岩に座った。デニスもそれに続く。

「じゃあ、俺が病気かどうか見てやるから、帽子を脱いでくれ。」

その理由はデニスもよくわかった。病気の最もわかりやすい特徴である熱を測るためだった。

 そしてデニスが帽子を脱ぐと、ミストは驚いた。



第19部終了です。短いといいながらやや長かったです;
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by jwpwm424 | 2006-09-09 07:35 | メイプル小説

第18部 深海の王者

 怪魔さんのブログにて小説がおすすめと書かれてやる気UPのレビです。それでは18部行きます。



 深海の王者、ワルメンボウは口を大きく開き、巨大なビームを対峙するミストへ放った。

「ぐ・・っ!」

強烈な衝撃が体を殴り、ミストは倒れた。さっきの鮫とは桁違いの強さであった。あわてて腰のバックからエリクサーを取り出し飲んだ。体内を魔力のこもった液体が流れ、傷を癒していく。ミストは立ち上がると、杖に魔力をこめてシャイニングレイを放った。しかし巨大魚の頑丈な鱗にはじかれ、ほとんどダメージはなかった。そしてそれの反撃かのように額の傷を光らせ地面から火柱が立った。その火柱はただの攻撃魔法ではなかった。こちらの体力と魔力を必ず残り少ない状態にするものであった。

「も・・もうだめか・・・」

ミストは腰のバックに手をのばすが、もうエリクサーはなかった。ミストが諦めかけた時

「ミ・・スト・・・ここ・・だ・・・」

と、かすかにデニスの声がした。振り向くと、巨大魚は口をあけて、ミストへとどめをさそうとしていた。その口の中に、瀕死の重傷のデニスがいた。そしてその魚のひれの近くに、デニスのメトスが落ちていた。

「・・デニス!これを受け取れっ!」

重傷の体を起こして魚の元へと走り、メトスをデニスへ投げた。それと同時、ミストは魚の中へと飲み込まれた。

 ミストは魚の胃袋の手前で魚の喉に棒を引っ掛けて落ちるのを防いだ。

「こうなれば、この技を使ってみる。」

そういって、デニスは赤いスキルの本を取り出した。そして、弓の前に魔方陣を出し、その中に4本の矢を込めて、魚の喉の奥へ向かって撃った。それから数秒もたたぬうちに、

「グオオオオオオオッ!」

魚の叫び声と共に2人は外へ出された。そして魚は怒り狂ってビームを2人へ放った。ビームの強烈な衝撃に耐え、デニスは矢を放ち続けた。が、2発目のビームでデニスもダウンした。とその時、デニスの腰のバックから提灯が転げ落ちた。その提灯からは邪悪な力が出ていた。

「これをここに置いてたら僕らは邪気に飲み込まれる!」

デニスはそう言い、提灯を掴んだ。そして、

「お前はこれでも食ってろ!」

勢いよくデニスはジャンプし、そう叫びながら提灯を魚の口の中へ投げつけた。と、その瞬間、魚の体から白い煙が出始めた。

 提灯の中に封じられたのは、死してなおこの世に留まる幽霊の魂だった。そして幽霊達は閉じ込められた提灯の外は今までと同じ死してなおこの世に留まる仲間達の世界だと思っているようだった。しかし提灯から開放されたのはそんな世界ではない。幽霊達は自分達の世界を取り戻そうとまわりの世界、つまり巨大魚の中を自分達の世界へと変えようとする。巨大魚は皮膚を溶かされ、その命は薄れていく。

「グ・・・グオオオオオッ!」

最後の断末魔の叫びと共に、巨大魚は骨だけになった。そしてそこには、無数の幽霊が溢れていた。その幽霊達はまだ死の世界にはいない者、つまりデニス達を死へと引き込もうとして迫る。

「まずい!早く逃げないと!」

そう言い、デニスはミストを担いで洞窟から出た。そして洞窟の中へ、

「これで終わりだっ!」

デニスはアローボムを洞窟内に連続で放った。大爆発が起こり、その威力で2人は地上へと撃ちだされた。

 気がつくと、2人はエルナスの街にいた。そして2人はなんとかショップに入り、薬で体力を回復させた。

「ふう・・・危なかったな。」

ミストはそう言って、外へ出て空を見た。すると空には赤色の雲が広がっていることに気づいた。

「デニス!空を見てみろ!」

驚いてデニスも空を見ると、この街の向こうの山から、その雲は出ていた。急いでエルナスの賢者達の館へ向かった。

 「うーむ・・・これは、試練の洞窟の活動が活発になったようだな。」

賢者の一人、タイラスは言った。

「試練の洞窟?」

2人は声を合わせて聞いた。

「このエルナスの向こうには、かつて鉱山があった。が、その鉱山は試練の洞窟まで掘り進んだ所で、作業員全員が消息不明となり鉱山は閉鉱となってしまった。以来、試練の洞窟からは怪しげな赤色の雲が出て、その雲に覆われた森の木は死滅し、死者が徘徊しているという。私は洞窟の中までは見たのだが、最深部に何があるのかはわからない。」

タイラスの話が終わると同時、遠くから狼の遠吠えが聞こえた。そして街に外にいたイェティ達が街へ入ってきた。

「このままではエルナスすべてがモンスターの棲家になってしまう。頼む!試練の洞窟の活動を止めてきてくれ!」

タイラスは大きな声でそう言った。

「わかりました。僕らがその洞窟の活動を止めてきます。」

そう言って、2人は勢いよく外へ出て、氷に覆われた大地へと向かった。



第18部終了です。
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by jwpwm424 | 2006-09-07 21:07 | メイプル小説

第17部 深海

 なかなか好評(?)の小説です。では第17部いきまーす



 ショーワ街に平和が戻った。アジトの金塊、宝石、盗まれたトロフィーなどはすべて持ち主へ返された。一方アジトはと言えば、すべての手下、幹部、ボディーガードや姐御は、大親分であった狸のもっていた提灯によって操られていたという。なのですべての手下達は元々はショーワ街の住民だったのだ。

 しかしまだ謎は残った。どうやって火狸金融という建物・・つまりアジトはできたのであろうか、ボディガードや親分の持っていた武器はどこから出てきたのだろうか。そして何より、迷子になった狸が拾った提灯にはどんな力が秘められていたのか。

 「それじゃあ、僕らはそろそろ行くよ。」

デニスは迷子の狸を抱え、ショーワ街の人々に別れを告げた。ミストは瀕死の重傷だったが今は回復した。

「この街を救ってくれてありがとよ。また近くに来たときはよってくれ。それとこれもやろう。」

コンペイはデニスに左右に羽のついた兜を渡し、2人と1匹に別れを告げた。

 そしてジパングの動物の森についた。

「まあ、どうもありがとうございます。」

狸達は礼を言い、デニスは事情を説明した。

「そんなことが・・・そういえば、鴉の家から不審な空気が流れていたけど、その子が迷子になった日からは不審な空気がなくなったの。その提灯の中にその力が封じられていると思うわ。」

狸達の代表はそう言い、提灯の取り扱いには注意するようにデニスへ言った。

「そうですか。それじゃあ僕らはこれで・・・」

「待ってください。」

デニス達が去ろうとすると、迷子になった狸の母親が呼び止めた。

「これは、我々に先祖代々伝わる弓です。どうか持っていってください。」

そして狸は弓を差し出した。両端に悪魔のような羽がついており、赤色をした大きな弓だった。

「ありがとうございます。それじゃあ、あなた方もお元気で。」

デニスは新しい弓、メトスを受け取り、動物の森から出た。

 「なあ、デニス、その提灯どうするんだ?」

椅子に座って団子を食べているデニスに同じく団子を食べているミストは聞いた。

「んー・・・とりあえず持っておくよ。下手に空けると前の封印の壺みたいになりそうだし。」

そう言いながらもう1つの3色の団子を食べ始めた。

「そういえば、聞いたことがあるんだが、前行ったエルナスに、海があるらしい。どうする?」

それを聞いた瞬間デニスは即座に

「行く!絶対行く!」

と言った。別に暑いわけではない。メイプル世界には灼熱の太陽が常に照りつける場所も、常に氷に覆われた場所もあるのだ。

「じゃあ、船に乗って行こうか。」

ミストは団子を食べ終わって、炎のブルドックから手に入れた先に骸骨のついた棒、レイドンスタッフを手に持った。

 そして、オルビス塔を二人は下った。そして水中へ入ろうとしたが、1つ問題があった。

「あの・・・海岸は?」

デニスがやや震えながら聞いた。

「そんなもんないみたいだな。この中からいきなり海だ。」

「そ・・そんな・・泳げないのに・・・」

デニスは海岸で砂遊びをする予定だったようだ。

「まあ・・・行くぞ!」

気合と共に2人は海へと入った。

 海の中では、なぜか息が出来た。

「なんだ・・・息ができるのか。」

デニスは安心した。そして塔の地下から出ると、綺麗な海が広がっていた。

「よし、じゃあここでくつろごうぜ。」

ミストの提案にデニスも賛成し、珊瑚を枕に寝た。

 しばらくして、地面が揺れた。驚いてデニスは飛び起きると、透き通っていたはずの水が濁り、遠くに巨大な竜巻が見えた。

「な・・・なんだ・・・?」

デニスは状況を理解し、ミストを起こした。

「お・・・おい・・・どうするんだ?」

ミストは対策を考えたが、名案が浮かばない。そうこうしているうちに竜巻は2人の間近に迫った。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・」

叫び声を残して2人は巨大な竜巻に飲み込まれた。

 気がつくと、あたりは薄暗かった。光も届かないほどの深海のようだ。しかし水圧はなかった。

「う・・ん・・・どうやら生きてるみたいだな・・」

ミストが体を起こした。が、デニスは隣にいなかった。

「・・!デニス!どこだー!」

その声に気づいて、背後から影が迫る。それは氷の力を宿した鮫だった。鮫は氷の魔方陣を描き、氷の塊をミストへぶつけた。

「ぐ・・・どこだ!」

首と片手が凍りついて、辺りを見回せなかった。近くにいることは確かなので、レイドンスタッフに魔力を集中、天からの一撃、シャイニングレイを放った。後ろで鮫のうめき声が聞こえ、鮫は倒れた。

「ふう・・・危なかった・・・」

ミストは一息つくと、デニスの矢が落ちていることに気づいた。そしてその先は洞窟になっていた。

「デニスっ!」

叫び声と共に洞窟へと入った。空を飛ぶ一つ目蝙蝠、フライアイをかわしつつ洞窟の奥に入ると、デニスがショーワ街でもらったG,ウィングキャップが落ちていた。そして前に生物がいることがわかった。そしてその生物は目を開けた。それと同時目の上がXの形に光り、あたりが明るくなっていく。そこには巨大な魚がいた。魚の口元にはデニスの手袋がぶらさがっていた。

「・・・よくもデニスを!」

怒りにミストは燃え、レイドンスタッフに魔力を込める。それと同時に魚も戦闘態勢を取る。

 深海の王者は、新たな獲物を求めて額のXの形の傷に魔力を込める。光も届かぬ海底洞窟で、戦いが始まった。



第17部終了です~
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by jwpwm424 | 2006-09-06 20:14 | メイプル小説